#1-130517 竹内一将氏(東京大学 理学系研究科)

on 5月 8th, 2013 by admin | #1-130517 竹内一将氏(東京大学 理学系研究科) はコメントを受け付けていません。

題目:界面成長の普遍法則をめぐって - 物理と数学の不思議な関係
講師:竹内一将氏 (東京大学 理学系研究科)
日時:2013年5月17日(金)17:30~
場所:55号館S棟2階 第3会議室
概要:
成長する界面が織りなすゆらぎの普遍法則と、ランダム行列理論や組合せ論との不思議な関係を紹介する。シャツにこぼしたコーヒーのしみや紙の燃え広がりなど、界面の成長には凸凹な模様が伴うことが多い。我々はこれと似た界面成長を液晶乱流で実現し、界面の凸凹具合を高精度測定した結果、その分布はガウス型ランダム行列の最大固有値分布にぴたりと一致することを発見した。これは実は界面成長の数理模型で近年厳密に導出された結果と一致し、単純な界面成長には、ゆらぎ分布をはじめ、様々な統計量が従う普遍法則が存在することを意味している。講演では Kardar-Parisi-Zhang (KPZ) 普遍クラスと呼ばれるこの普遍法則についての実験結果をまとめ、背後にある非自明な数理や普遍性が様々な実験事実として浮かび上がる様をご覧いただきたい。

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